カミーノ フランス人の道18日目|テラディジョスからベルシアノス・デル・レアル・カミーノへ|中間地点サアグンを通過

スペイン

2025年9月、カミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」巡礼18日目。

この日は、テラディジョス・デ・ロス・テンプラリオス(Terradillos de los Templarios)からベルシアノス・デル・レアル・カミーノ(Bercianos del Real Camino)まで、約23.2kmを歩きました。

ルーカスとの哲学的な会話や、サアグンでのフランス人の道の中間地点通過など、印象に残る出来事があった一日。宿泊したアルベルゲでは嫌な思いもしましたが、巡礼仲間の思いやりに救われました。

前日にカリオン・デ・ロス・コンデスからテラディジョス・デ・ロス・テンプラリオスまで歩いた様子は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

カミーノ フランス人の道17日目|カリオンからテラディジョスへ|人生を考える出会い
カミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」17日目の体験記です。カリオン・デ・ロス・コンデスからテラディジョス・デ・ロス・テンプラリオスまで26.4kmを歩きました。74歳のイタリア人男性との出会いや、仕事と幸せについて考えたこと、道中のトイレ事情、アルベルゲでの夕食や仲間との交流を紹介します。

カミーノ・デ・サンティアゴのルートや費用、持ち物などについては、カミーノ全体のまとめ記事でも紹介しています。

ルート・基本情報

項目内容
出発地テラディジョス・デ・ロス・テンプラリオス(Terradillos de los Templarios)
到着地・宿泊地ベルシアノス・デル・レアル・カミーノ(Bercianos del Real Camino)
距離約23.2km ※カミーノアプリ「Camino Ninja」より
所要時間約5時間半
天気晴れ
宿泊先Albergue Parroquial Casa Rectoral(寄付制)

ウォーキングアプリの記録です。

休憩時間を含むため、実際の歩行時間とは多少の誤差があります。

この日の体調
空気の乾燥による咳はあったものの、大きな体調不良はありませんでした。

18日目のポイント

  • サアグンでは、フランス人の道の中間地点を記念する「Carta Peregrina」を取得できる
  • サアグンのスーパーマーケット「Dia」で、翌日の行動食や飲み物を補充できる
  • 宿泊したアルベルゲはシャワーの数が少なく感じられたため、混雑する時間帯に注意したい

ルーカスと歩きながら考えた、優しさの意味

朝はアルベルゲでコーヒーを一杯飲み、シリアルバーを食べてから、7時半頃に出発しました。

イーサンは一人で歩きたいとのことで先に出発し、私はルーカスと二人で歩き始めました。この日は、ほぼ一日中ルーカスと一緒に歩きました。

道中、ルーカスが「哲学的な問いが必要だね」というようなことを言い出しました。

そして、こんな質問をしてきました。

「日本人には、なぜ親切で礼儀正しい人が多いの?」

日本では礼儀や周囲への気遣いが身近なものですが、いざ理由を聞かれるとうまく説明できません。文化や教育など、さまざまな要素が関係しているのかもしれませんが、ルーカスが納得できるような答えは出せませんでした。

さらに、「Tenderness(優しさ、思いやり、いたわり)って、どういうことだと思う?」とも聞かれました。

こちらも明確な答えが出ず、この先のカミーノを歩きながら考えてもいいかとルーカスに伝えました。

普段なら深く考えずに通り過ぎてしまう問いと向き合えるのも、カミーノならではの時間なのかもしれません。

サアグンでフランス人の道の中間地点を通過

サン・ニコラス・デル・レアル・カミーノ(San Nicolás del Real Camino)にある「Restaurante Casa Barrunta」で、最初のコーヒー休憩を取りました。トイレも済ませ、再び歩き始めます。

途中、エルミタ・デ・ラ・ビルヘン・デル・プエンテ(Ermita de la Virgen del Puente)を通りかかると、何かの撮影が行われていました。

後になって、ほかの巡礼者からドキュメンタリーの撮影だったらしいと聞きました。

その後、サアグン(Sahagún)に到着しました。

サアグンは、フランス人の道のほぼ中間地点に位置する町です。

サアグンでは、フランス人の道の中間地点に到達したことを記念する「Carta Peregrina」という証明書を取得できます。

私とルーカスは証明書の発行にはあまり興味がなかったため、手続きはしませんでした。

一方、エマとリンは、巡礼者の聖母マリア聖堂(Santuario de la Virgen Peregrina)で証明書を取得したと連絡をくれました。

取得を希望する場合は、発行場所や受付時間などを事前に確認しておくと安心です。

その後、スーパーマーケット「Supermercados Dia」に立ち寄り、携帯食などを購入してから再び出発しました。

ベルシアノスのアルベルゲで巡礼仲間と再会

13時過ぎ、ベルシアノス・デル・レアル・カミーノ(Bercianos del Real Camino)の寄付制アルベルゲ「Albergue Parroquial Casa Rectoral」に到着しました。すでに何人もの巡礼者が並んでいました。

エマとリンは先に到着していて、事前にアルベルゲの空き状況を教えてくれていました。

そのおかげで、到着前から宿泊できそうだとわかり、安心できました。

その後、イーサンも到着。以前にも会ったニコやレアなど、知っている巡礼者たちも同じアルベルゲに泊まっていました。

そして、ここでアメリカ人女性のジェシー(40代)とも出会いました。

カミーノ中はそれほど多く話したわけではありませんでしたが、巡礼を終えた後、モロッコ旅行のほぼ全行程を一緒に旅することになります。このときは、そんな縁が生まれるとは思ってもいませんでした。

シャワーを浴び、洗濯を済ませた後は、テラスで軽食を食べながら、巡礼仲間たちと翌日のルートや宿泊先について話し合いました。

アルベルゲの入口

村を散策し、バレラス公園でひと休み

アルベルゲには知り合いがたくさんいましたが、この日はなんとなく一人になりたくて、夕食まで街を歩くことにしました。

ベルシアノス・デル・レアル・カミーノは小さな村ですが、壁画や昔ながらの造りの家、コウノトリの巣などがあり、のんびり歩くのが心地よい場所でした。

途中、バレラス公園(Parque de las Barreras)にも立ち寄りました。

公園にはたくさんの鳥がいて、ベンチに座ると、心地よい鳥の声が聞こえてきました。しばらくその場で休んでいるうちに、いつの間にかうたた寝していました。

人との交流が楽しい一方で、一人で静かに過ごしたいときもあります。この日は、自然の中でゆっくり過ごす時間に気持ちが落ち着きました。

コミュニティディナーで起きた嫌な出来事

夕食は19時からで、オスピタレロが用意してくれるコミュニティディナーでした。サラダ、パン、パスタ、ワイン、ヨーグルトなどが振る舞われ、宿泊している巡礼者たちと一緒に食事を楽しみました。

ただ、この日の夕食では、少し嫌な出来事がありました。

オスピタレロの一人の男性が、リンと私に一緒に写真を撮ろうと声をかけてきました。ところが、写真を撮る際、必要以上に体を密着させてきたのです。

さらに、撮影した写真を見ながら、私たちが嫌がっている表情をしていることを面白がるように笑っていました。

私は不快に感じましたが、その場で嫌だとはっきり伝えることができませんでした。

ベッドルームに戻ってリンと話していると、レアやルーカスも同じように嫌な感じがしたと共感してくれました。

さらに、エマ、レア、ルーカスがほかのオスピタレロに状況を伝え、アルベルゲを管轄する司祭にも報告してくれることになりました。男性は、臨時のボランティアとしてオスピタレロを務めていたそうです。

後日、ほかの巡礼者からも、この男性に関する嫌な出来事を聞きました。巡礼者を支える立場の人であっても、誰もが信頼できるわけではないのだと感じました。

巡礼仲間の思いやりに救われた夜

ベッドの近くでリンと話していたとき、近くのベッドにいたアメリカ人女性が、私の様子を心配して声をかけてくれました。

そして、気持ちが落ち着くように、いろいろな話をしてくれました。

彼女は、カミーノを終えた後にエウロパ山(Picos de Europa)へハイキングに行こうと考えているそうです。

また、私が日本人だと伝えると、マドリードにある「Pastelería Monroebakes」というパティスリーを教えてくれました。

日本にルーツを持つ女性パティシエのお店で、表彰歴もあると彼女は話していました。

嫌な出来事の直後だったこともあり、彼女の気遣いがありがたく感じられました。

不快に感じたことをその場で伝えられなかった自分にも、もどかしさが残りました。自分の気持ちをどう伝えればよかったのか、考えるきっかけにもなりました。

それでも、私の気持ちに共感し、ほかのオスピタレロに状況を伝えてくれたエマ、レア、ルーカスの存在は心強いものでした。

そして、そっと声をかけてくれたアメリカ人女性の優しさにも救われました。

まとめ|カミーノで考えた優しさと思いやり

18日目は、テラディジョス・デ・ロス・テンプラリオスからベルシアノス・デル・レアル・カミーノまで、23.2kmを歩きました。

ルーカスとの会話を通じて優しさや思いやりについて考え、アルベルゲでは嫌な出来事も経験しました。

それでも、自分の気持ちに共感し、行動してくれる仲間や、優しく声をかけてくれる人の存在に救われました。

優しさとは何か。その答えはまだわかりませんが、人との出会いを通じて、自分自身について考えることもカミーノの大切な経験なのだと感じました。

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