メキシコ・ユカタン半島を代表する世界遺産「チチェン・イッツァ」。
マヤ文明を代表する遺跡のひとつで、巨大ピラミッド「ククルカンの神殿(エル・カスティージョ)」で知られています。メリダやカンクンなどからの日帰り観光も可能です。
今回は、メリダからADOバスを利用してチチェン・イッツァを訪れ、遺跡内の複数のエリアを約3時間かけて散策しました。
帰りにはバヤドリドにも立ち寄り、街歩きも楽しんでいます。
この記事では、アクセス方法や遺跡の見どころ、現地で感じたこと、観光時の注意点を体験ベースで紹介します。
メキシコ旅行の全体ルートや、各都市の観光・グルメ情報については、メキシコ旅行まとめをご覧ください。
メリダからチチェン・イッツァ遺跡へ|バスでの行き方
チチェン・イッツァへは、メリダからADOバスを利用して向かいました。
チケットはADOの公式ウェブサイトから事前に予約しました。オンラインで予約しておくと、出発前に便や時間を確認できるので、個人旅行でも安心して利用できました。
当日はスマートフォンで電子チケットを提示して乗車しました。
乗り換えもなく、個人旅行でも比較的ハードルは低い印象でした。
ADOはメキシコ国内の主要都市を結ぶ長距離バス会社です。メリダからチチェン・イッツァへは乗り換えなしで移動できました。
車内は冷房が強めに感じたため、羽織れる上着があると安心です。
メリダ→チチェン・イッツァ
| 項目 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| バス会社 | ADO社 | |
| 運賃 | 約300ペソ(片道) | 2025年2月時点 |
| 所要時間 | 約2時間 | 道路状況による |
| 出発地 | メリダ | |
| 到着地 | チチェン・イッツァ |
※バス料金・時刻は変更される可能性があるため、旅行前にADO公式サイトで最新情報をご確認ください。
メリダのADOバスターミナルはこちらです。
朝にメリダを出発し、ADOバスでチチェン・イッツァへ向かいました。
私が利用したバスは、9時前にチチェン・イッツァに到着しました。
帰りはバヤドリド経由でメリダへ
帰りは以下のルートで移動しました。
- チチェン・イッツァ → バヤドリド
- バヤドリド → メリダ
私が訪れた2025年当時、チチェン・イッツァからメリダに戻るバスは、私の予定に合う時間帯が限られていました。
そこで、帰りは一度バヤドリドに立ち寄ってからメリダへ戻るルートにしました。
バヤドリド行きのバスに乗れば、遺跡観光の後に1時間ほど街歩きを楽しめます。
チチェン・イッツァだけでなく、カラフルな街並みが残るバヤドリドにも立ち寄れるため、時間に余裕がある方にはおすすめの組み合わせです。
チチェン・イッツァのバス乗り場
地図の辺りで待っていたら、バスが来ました。
| 項目 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| バス会社 | ADO社 | |
| 運賃 | 約165ペソ(片道) | 2025年2月時点 |
| 所要時間 | 約50分 | 道路状況による |
| 出発地 | チチェン・イッツァ | |
| 到着地 | バヤドリド |
※バス料金・時刻は変更される可能性があるため、旅行前にADO公式サイトで最新情報をご確認ください。
バヤドリドのADOバスターミナル
ここでバスを乗り降りしました。
| 項目 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| バス会社 | ADO社 | |
| 運賃 | 約150ペソ(片道) | 2025年2月時点 |
| 所要時間 | 約3時間 | 道路状況による |
| 出発地 | バヤドリド | |
| 到着地 | メリダ |
※バス料金・時刻は変更される可能性があるため、旅行前にADO公式サイトで最新情報をご確認ください。
チチェン・イッツァ観光の所要時間と回り方
私は、エル・カスティージョや戦士の神殿などがあるメインエリアと、カラコルや尼僧院などの南側の遺跡群を合わせて約3時間散策しました。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 入場料 | 697ペソ | 大人(13歳以上) |
| 営業時間 | 8:00~17:00 | 最終入場16:00 |
| 所要時間 | 2~3時間程度 | 私は3時間 |
| 営業日 | 月〜日曜 |
※入場料・営業時間は2026年8月時点で公式サイトに掲載されている情報です。料金や営業時間は変更される場合があるため、訪問前に最新情報をご確認ください。私が訪れた2025年2月時点の情報とは異なる場合があります。
写真を撮りながら比較的ゆっくり見て回ったため、主要な見どころだけなら、もう少し短時間でも回れると思います。
敷地はかなり広く、炎天下を歩くことになるため、思った以上に体力を使います。
特に日中は暑さが厳しく、こまめな水分補給が欠かせないと感じました。
また、遺跡内は日陰が少ない場所も多いため、以下の持ち物があると安心です。
- 帽子
- 日傘
- 日焼け止め
- 飲み物
- 歩きやすい靴
- サングラス
私は、日傘を持って行きましたが、暑さをしのぐのにかなり役立ちました。
朝9時前に着いて、12時過ぎまで散策しましたが、午前中でもかなり日差しが強かったです。
私は約3時間滞在しましたが、写真を撮ったり、各遺跡をじっくり見たりする場合は、3時間程度を確保しておくと安心だと感じました。
チチェン・イッツァとは?|見どころを知る前に
チチェン・イッツァには、異なる時代や文化の影響を受けたさまざまな建造物が残されています。
この記事では、エル・カスティージョや戦士の神殿などが集まるメインエリアと、カラコルや尼僧院などがある南側の遺跡群に分けて紹介します。
現在、観光の中心となっているのが、エル・カスティージョや戦士の神殿などが集まるエリアです。
これらの建造物には、マヤ文明だけでなく、中央高原地域の文化的な影響も見られるとされています。
ひとつの遺跡の中でも異なる時代や文化の影響を感じられることが、チチェン・イッツァの面白さのひとつだと感じました。

チチェン・イッツァの見どころ|エル・カスティージョなど
現在、多くの観光客が訪れるのが、エル・カスティージョや戦士の神殿などが集まるメインエリアです。
有名な建造物が集まっており、初めて訪れる人でも見応えがあります。
エル・カスティージョ(ククルカンの神殿)
チチェン・イッツァを代表する巨大ピラミッドです。
メインゲートを入ると、まず目に入るのがこの建造物です。
ピラミッドには登ることはできません。

見る角度によって、印象が異なり、何度もピラミッドの周りを歩きながら観察しました。


実際に目の前で見ると想像以上に大きく、とても迫力がありました。
ピラミッドの四面にはそれぞれ91段の階段があり、頂上部分を含めると365という数字になることから、太陽暦との関連を説明する際によく紹介されています。
※この数字と暦の関係については諸説・解釈があるため、ここでは一般的な説明として紹介しています。
春分・秋分の時期には、ピラミッド北側の階段に太陽の光と影が作り出す蛇のような形が現れる現象が有名です。
「ククルカンの降臨」と呼ばれることもあり、チチェン・イッツァを象徴する現象のひとつとして知られています。

北側の階段は、聖なるセノーテの方向を向いているそうです。
チチェン・イッツァでは、観光客から写真撮影を頼まれることが何度かありました。
特にククルカンの神殿前は、多くの人が記念撮影していました。
戦士の神殿
エル・カスティージョ周辺にある大規模な神殿です。
柱がずらっと並ぶ景観が印象的で、遺跡らしい雰囲気を強く感じました。
神殿の上部にはチャック・モール像が鎮座しています。

チャック・モール像は、仰向けのような姿勢で上半身を起こし、腹部に器のようなものを載せた人型の像です。
儀礼との関連が指摘されていますが、その具体的な役割については諸説あります。
神殿の階段は登ることができないので、近付きすぎると逆にあまりよく見えません。
神殿の前や周辺には石柱が並ぶ「千本柱の間」があります。

球戯場
マヤ文明の球戯が行われていたとされる巨大競技場です。
この球戯は単なるスポーツではなく、宗教儀式や神話とも深く結びついていたと言われています。

壁面のかなり高い位置には石のリングが設置されており、ここにゴム製のボールを通して競技していたと考えられています。
また、球戯と生贄の儀礼との関連を示す説もあります。
「勝者が生贄になった」「敗者が生贄になった」など諸説ありますが、詳細については現在も議論があります。


東西の壁はほぼ垂直に立っており、音が反響することで知られています。
ウシュマル遺跡にも同様の球戯場がありましたが、チチェン・イッツァは規模が圧倒的で、高い位置に設置された石のリングからも神聖さと畏怖を感じました。
ウシュマルはチチェン・イッツァとはまた違った雰囲気の遺跡で、メリダからバスで訪れることができます。
世界遺産ウシュマル遺跡|メリダからバスで行く方法と見どころメリダからバスで世界遺産ウシュマル遺跡を訪れた実体験を紹介。バスの行き方や帰りの注意点、魔法使いのピラミッドなどの見どころ、チョコストーリーまで詳しく解説します。
頭蓋骨の台座(ツォンパントリ)
頭蓋骨の彫刻が並ぶ祭祀施設で、球戯場の隣にあります。

この台座は、生贄などの犠牲者の頭蓋骨を表現したものと考えられており、儀礼との関連が指摘されています。
他の遺跡では、骸骨の彫刻などを見かけなかった気がするので、かなりおどろおどろしさを感じました。

聖なるセノーテ
チチェン・イッツァの北側にある「聖なるセノーテ(Cenote Sagrado)」も、マヤ文明を語る上で重要な場所のひとつです。
この「聖なるセノーテ」は単なる水場ではなく、宗教儀式の場だったと考えられています。
実際に訪れると、想像以上に大きく、迫力がありました。
静かな空気感もあり、ほかの建造物エリアとはまた違う神秘的な雰囲気があります。

このセノーテでは、雨の神「チャーク」に捧げる儀式が行われていたと言われています。
考古学調査では、水中から装飾品や金製品、人骨などが発見されたそうです。
遺跡中心部から少し離れた場所にあるため、ほかの建造物とは少し違った静けさがあります。
私には、神秘的である一方、どこか恐ろしさも感じる場所でした。
もちろん遊泳はできません。
カラコル・尼僧院など|比較的静かな遺跡エリア
メインエリアから少し離れた場所にあるのが、カラコルや尼僧院などの遺跡群です。
私が訪れた際は、メインエリアと比べると観光客が少なく、比較的静かに見学できました。
カラコル(天文台)
「カラコル(El Caracol)」は、スペイン語で「カタツムリ」を意味する名前を持つ建造物です。
天体観測との関連が指摘されており、窓の位置などから、当時の人々が天体の動きを観察していたことがうかがえます。
宗教的な側面だけでなく、天文学や暦にも関心を持っていたマヤ文明の一面を感じられる場所でした。

尼僧院(ラス・モンハス)
「尼僧院(ラス・モンハス)」は、細かな石彫装飾が美しい建造物です。
尼僧院という名前ですが、実際の役割は解明されていないそうです。
壁面には幾何学模様や神の装飾がびっしり施されており、近くで見るとかなり精巧でした。


バヤドリドを散策
チチェン・イッツァからバスでバヤドリドに移動して、メリダ行きのバスの時間までバヤドリドの街を少し歩きました。
中心部はコンパクトで歩きやすく、短時間でも雰囲気を楽しめました。
コロニアルな街並みがかわいい
パステルカラーの建物が並び、歩いているだけでも楽しい雰囲気でした。

私には観光地化されすぎていないように感じられ、街歩きするだけでも楽しかったです。

歩いているとお土産とは異なるおしゃれなアクセサリー屋さんや服屋さんもあって、見て回るのが楽しかったです。
中心部の公園近くのフードコートのような場所で、軽食を食べてからバスに乗りました。

チチェン・イッツァ+バヤドリドのおすすめルート
バヤドリドは、私が前に滞在したトゥルムからメリダにバスで行く時に通る街で、バスはバヤドリドにも停まります。
実際に旅行してみて、私の場合は、トゥルムからバヤドリドを先に訪れ、その後チチェン・イッツァを経由してメリダへ向かうルートのほうが効率的だったと感じました。
- トゥルム→バヤドリド滞在
- バヤドリド→チチェン・イッツァ訪問
- チチェン・イッツァ→メリダ
ちょっと無駄をしてしまったような気がしました。
トゥルムの食事やスーパー、治安情報については、トゥルム観光の記事でまとめています。
チチェン・イッツァ観光で感じた注意点
実際に訪れて、特に重要だと感じたポイントをまとめます。
暑さ対策
日差しがかなり強く、体力を消耗しました。
特に昼前後はかなり暑いので、暑さを考えると、できるだけ午前中の早い時間帯から観光を始めるのがおすすめです。
木陰やベンチもありますが、建造物の周辺には日陰が少ない場所もありました。
熱中症対策として、水分は多めに持参するのがおすすめです。
人気の観光地なので混雑を想定しておく
チチェン・イッツァは、カンクン、メリダ、トゥルムなどからアクセスしやすく、私が訪れた日も多くの観光客で賑わっていました。
私はテオティワカン遺跡も訪れましたが、チチェン・イッツァのほうが混雑しているように感じました。
暑さ対策も考えると、できるだけ早めの時間帯に到着するほうが歩きやすいと思います。
売店や客引きは多め
遺跡周辺にはお土産屋さんや露店が多く、特に聖なるセノーテへ向かう道ではたくさんの店が並んでいました。
声をかけられることもありましたが、私が訪れた際は強引すぎる印象はありませんでした。
必要なければ、軽く断れば問題ないと思います。
お土産屋さんは、職人さんがその場で木を削っている様子も見られ、観光地のお土産屋というより工芸品市場のような雰囲気もありました。
まとめ|メリダからの日帰りでも十分楽しめる世界遺産
チチェン・イッツァは、想像以上にスケールが大きく、マヤ文明の壮大さを感じられる場所でした。
メキシコ旅行中にはいくつかの遺跡を訪れましたが、私が一番印象に残ったのがチチェン・イッツァでした。
特にメインエリアがお気に入りで、恐ろしさもあるのですが、遺跡全体がいまもまだ生きているかのような力強さがあります。
古典期から後古典期にかけて、異なる文化的要素を取り入れながら発展していったことも、チチェン・イッツァの興味深いところです。
メリダからADOバスでアクセスできるため、レンタカーなしの個人旅行でも行きやすいのが魅力です。
チチェン・イッツァとバヤドリドを組み合わせれば、メリダからの日帰り旅行として1日たっぷり楽しめるルートになりました。
メリダ周辺では、ほかにも世界遺産のウシュマル遺跡や、フラミンゴを観察できるセレストゥン生物圏保護区などを訪れることができます。




