2025年9月、カミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」巡礼4日目を歩きました。
この日はパンプローナからプエンテ・ラ・レイナまで約24km。
広大な麦畑や「アルト・デル・ペルドン(Alto del Perdón)」の風車群など、この日ならではの景色を楽しみながら歩きました。
夕方にはエマ(フランス人)やルーカス(ドイツ人)、日本人の巡礼者たちと合流し、自炊やお酒を楽しみながら、カミーノらしい交流を満喫した一日でした。
この記事では、4日目の行程や休憩場所、宿泊したアルベルゲ、実際の体験を紹介します。
前日にスビリからパンプローナまで歩いた様子は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
カミーノ フランス人の道 3日目|スビリからパンプローナへ|初めての寄付制アルベルゲカミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」3日目の体験記です。スビリからパンプローナまで約20kmを歩き、パンプローナ観光、寄付制アルベルゲでのコミュニティディナーや宿泊者限定ミサの様子を詳しく紹介します。
巡礼4日目のルート・基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出発地 | パンプローナ(Pamplona) |
| 到着地・宿泊地 | プエンテ・ラ・レイナ(Puente la Reina) |
| 距離 | 約24km ※カミーノアプリ「Camino Ninja」より |
| 歩行時間 | 約7時間(休憩含む) |
| 天候 | 晴れ |
| 宿泊施設 | Albergue Padres Reparadores |
ウォーキングアプリの記録です。
休憩時間を含むため、実際の歩行時間とは多少の誤差があります。

この日の体調
前日までにできた足のまめや股関節の痛みは残っていましたが、歩けないほどではなく、休憩を挟みながら問題なく歩けました。
一方で、この日の朝は人との交流が続いたこともあり、少し疲れを感じていました。
「今日は一人で静かに歩こうかな。」
そんなことを思いながらアルベルゲを出発しました。
4日目のポイント
朝は寄付制アルベルゲを出発
この日はアルベルゲで朝食をいただいてから出発しました。
朝食はコーヒーや紅茶、パン、ビスケットとシンプルですが、歩き始めるには十分です。
出発前には、前日に温かく迎えてくれたオスピタレロへお礼を伝えました。
ドイツ出身のオスピタレロは、
「いつか日本の四国八十八ヶ所のお遍路を歩くのが夢なんだ。」
と話してくれたことが印象に残っています。
宿泊費は寄付制(ドネーション)で、館内に設置されたポストへ封筒にお金を入れて投函する仕組みでした。
私は当初20ユーロを入れる予定でしたが、美味しい夕食や温かいおもてなしへの感謝を込めて25ユーロを寄付しました。
8時前、日本人女性と一緒にアルベルゲを出発しました。
麦畑と風車が広がる景色を歩く
パンプローナを離れると、それまでとは景色が大きく変わりました。

一面に広がる麦畑の中を歩く道が続き、遠くには風力発電の風車が見えます。

最初は小さく見えていた風車も、歩き続けるにつれて少しずつ大きくなっていきました。
「あんなに遠くに見えていた場所まで歩いてきたんだ。」
そう実感できる景色で、歩いた距離の長さに驚かされました。
サン・アンドレス教会でスタンプ
10時頃、サリキエグイ(Zariquiegui)のサン・アンドレス教会(San Andrés Church)へ到着。
クレデンシャルにスタンプを押してもらいました。


教会の近くにあるミニマーケット「La Tiendica de Mertxe」で、バナナとコーヒーを買って休憩。
カミーノでは、このような小さな商店も休憩や飲み物の補給に便利でした。
アルト・デル・ペルドンの風車と巡礼者モニュメント
しばらく上り坂が続き、日陰もほとんどなかったので、かなり暑くなりました。
カミーノでは、自転車で巡礼する人もいて、細い道で自転車を交わしたりしながら歩きました。

風車の真下あたりを歩くこともあり、大きさに驚きました。

11時頃、この日のハイライトでもあるアルト・デル・ペルドン(Alto del Perdón, 赦しの峠)へ到着しました。

ここには巡礼者のシルエットモニュメントと風車が並び、カミーノの中でも特に印象に残った景色の一つでした。

写真を撮ったり景色を眺めたりしながら、しばらく休憩しました。
アルト・デル・ペルドンを過ぎると下りが続き、かなり歩くのが楽になりました。


仲間と合流しながら歩く午後
12時半頃、ウテルガ(Uterga)にあるレストラン「Gastrobar Camino del Perdón」で昼休憩。
リンゴのケーキ、スイカ、レモネードを注文し、合計9.5ユーロでした。

しばらくすると、初日に出会って以来、前日のアルベルゲでも一緒だったフランス人のエマ(仮名・20代女性)も到着しました。
一緒に休憩しながら話をした後、私は先に出発しました。

14時過ぎになると、同じアルベルゲに宿泊していたオーストラリア人女性とエマも追いついてきました。
そこからは4人で歩きながらプエンテ・ラ・レイナを目指します。

一人で歩く時間も好きですが、誰かと話しながら歩くと長い道のりもあっという間に感じました。
プエンテ・ラ・レイナに到着
15時頃、プエンテ・ラ・レイナへ到着しました。
日本人女性は予約していたアルベルゲへ。
オーストラリア人女性は、小柄ながら
「まだ歩けるから。」
と言って、そのまま先の町まで歩くことにして、私たちとは別れていきました。
私はエマと一緒にAlbergue Padres Reparadoresへ向かいました。
人気アルベルゲに無事チェックイン
私が訪れた2025年9月時点で、このアルベルゲの宿泊費は9ユーロでした。
私が到着したときには、多くの巡礼者が列を作っていました。
途中でオスピタレロが外へ出てきて人数を数え、
「ここまでの人は泊まれます。」
と教えてくれます。
ぎりぎり泊まれなかったらどうしようと少し心配していましたが、無事ベッドを確保できて一安心でした。
部屋へ入ると、前日にアルベルゲで知り合ったドイツ人のルーカス(仮名・40代男性)やフランス人親子もいて、思わず「また会ったね」という雰囲気になりました。
エマはルーカスの上段、私は隣の二段ベッドの上段でした。
私のベッドの下段には台湾人のリン(仮名・20代女性)が宿泊していました。
この日は軽くあいさつを交わしたり、リンが持っていたスモモを分けてもらったりした程度でしたが、翌日、歩いている途中で再会したことをきっかけに、一緒に歩くようになります。
このときは、このメンバーとその後何日も一緒に歩くことになるとは思ってもいませんでした。
アルベルゲの設備や宿泊の流れについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
カミーノのアルベルゲとは?実際に泊まって感じた設備や注意点カミーノ・デ・サンティアゴのアルベルゲについて、設備や料金、チェックイン、予約方法、防犯対策、ドミトリーの様子を実体験をもとに紹介。43日間宿泊して感じたことや、おすすめのアルベルゲも紹介します。
街歩きとスーパーで買い物
シャワーと洗濯を済ませた後は街を散策しました。
プエンテ・ラ・レイナはパンプローナほど大きな街ではありませんが、レストランやバル、スーパーマーケットもあり、到着後の買い物や食事には困りませんでした。

川沿いから歴史ある橋を眺めたり、サンティアゴ教会(Church of Saint James)を見学したりしながら、のんびり散策しました。





その途中、エマからメッセージが届きました。
「スーパーでパスタの材料を買ったから、夜ご飯を作るね!」
アルベルゲには広いキッチンがあり、
「外食は高いから、アルベルゲで食べて、その後飲みに行こう。」
と誘ってくれました。
私もスーパー「Dia」で翌日用のバナナやオレンジなどを購入してからアルベルゲへ戻りました。
キッチンで自炊
アルベルゲへ戻ると、すでにパスタやソーセージ、サラダを用意してくれていました。
キッチンは多くの巡礼者でにぎわっていて、それぞれ好きな料理を作っています。
日本ではあまり見ない光景でしたが、とても活気があり、見ているだけでも楽しい時間でした。
巡礼中の食事や自炊については、こちらの記事で詳しくまとめています。
カミーノ・デ・サンティアゴの食事事情|自炊・食費・名物を紹介カミーノ・デ・サンティアゴの食事事情を実体験から紹介。朝食・昼食・夕食の内容、自炊、携帯食、スーパー、巡礼メニュー、スペインの名物料理まで詳しく解説します。

食事を始めると、同じ部屋のルーカスもやって来ました。
ルーカスはベジタリアンだったため、自分で用意した食事を食べていました。
その中で「Marmite(マーマイト)」というペーストを少し分けてもらいました。

「ヴィーガンにも人気なんだ。味噌みたいな味がするよ。」
と言われて食べてみましたが、私には味噌のようには感じませんでした。
ただ、発酵食品らしい独特の風味があり、初めて食べる味でした。
サングリアを飲みながら語り合った夜
夕食後、エマ、ルーカス、私の3人で街を歩いていると、途中で日本人女性に偶然会いました。
一緒に飲みに行こうと誘うと、「教会のミサに参加してから行くね。」と言ってくれたので、先に「Restaurante La Plaza」のテラス席へ向かいました。
サングリアやワインを注文してしばらくすると、日本人女性も合流。
4人でゆっくりお酒を飲みながら、それぞれのカミーノについて語り合いました。

話のきっかけは、エマからの「カミーノで一番楽しかったことと、一番大変だったことを一人ずつ話そう」という提案でした。
それぞれ印象に残った出来事や苦労した経験を話し、どの話にも思わず共感してしまいました。
国籍も年齢もさまざまな4人でしたが、カミーノという共通の経験があったからこそ自然と会話が弾み、笑いの絶えない夜になりました。
歩くだけでなく、こうした何気ない交流もカミーノの大きな魅力だと改めて感じたひとときでした。
サングリアを飲みに行った時間は20時前でしたが、9月のスペインはまだ明るく、テラス席で気持ちよくお酒を楽しめたのも印象に残っています。
まとめ|一人旅でも自然と仲間ができた4日目
4日目は、アルト・デル・ペルドンの風車や広大な麦畑など、カミーノらしい景色が印象に残る一日でした。
それ以上に心に残ったのは、エマやルーカス、日本人の巡礼者たちと一緒に過ごした時間です。
朝は「今日は一人で静かに歩きたい」と思っていたのに、歩き始めると自然と誰かと合流し、一緒に歩いたり、自炊をしたり、夜にお酒を飲みながら話したりしていました。
私はもともと一人で過ごす時間が好きですが、この日は、人と一緒に歩いたり過ごしたりする楽しさにも気づかされました。
この頃からエマやルーカスとの交流が深まり、翌日以降はリンも加わって、少しずつ一緒に歩く時間が増えていきます。
景色だけでなく、人との出会いも少しずつ深まっていく。そんなカミーノの魅力を実感した4日目でした。






