2025年9月、カミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」巡礼11日目。
この日はグラニョン(Grañón)からビジャフランカ・モンテス・デ・オカ(Villafranca Montes de Oca)まで約27kmを歩きました。
日本人オスピタレロとの思いがけない出会いや、3日ぶりに巡礼仲間のエマと再会するなど、心が温まる出来事がたくさんあった一日でした。
前日にアゾフラからグラニョンまで歩いた様子は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
カミーノ フランス人の道 10日目|アゾフラからグラニョンへ|寄付制アルベルゲで過ごす特別な一日カミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」10日目の体験記。アゾフラからグラニョンまで約22kmを歩き、有名な寄付制アルベルゲに宿泊。巡礼者との交流やコミュニティディナー、ろうそくの灯りに包まれた特別なミサなど、心に残った一日を紹介します。
この日のルート
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出発地 | グラニョン(Grañón) |
| 到着地 | ビジャフランカ・モンテス・デ・オカ (Villafranca Montes de Oca) |
| 距離 | 約27.4km ※カミーノアプリ「Camino Ninja」より |
| 歩行時間 | 約7時間半 ※ウォーキングアプリの記録より |
| 難易度 | ★★★☆☆ |
| 天候 | 晴れ |
ウォーキングアプリの記録です。
休憩時間を含むため、実際の歩行時間とは多少の誤差があります。

この日の体調
足のまめはほとんど治っていましたが、この日は寝不足の影響で朝からかなり疲れていました。
グラニョンを早朝に出発
前日の夜は、両隣の巡礼者のいびきがとても大きく、結局眠れたのは夜中の2時近く。
足のまめの痛みはほとんどなくなっていましたが、寝不足のせいで体は重く、朝からかなり疲れを感じていました。
それでも、この日も早起きをしてアルベルゲで朝食を食べ、6時半には出発。
この日は、ルーカス、リン、イーサンと4人で歩き始めました。
まだ暗さが残る静かな道を進んでいきました。

Iglesia de Nuestra Señora de la Calleに立ち寄る
歩き始めてしばらくすると、レデシリャ・デル・カミーノ(Redecilla del Camino)の教会(Iglesia de Nuestra Señora de la Calle)に立ち寄りました。
朝早い時間だったこともあり、とても静かな雰囲気。

巡礼が始まってから毎日のように教会を訪れていますが、それぞれに異なる歴史や空気感があり、短い滞在でも心が落ち着きます。


ナヘラを過ぎてからは小さな集落が続くようになり、カフェやバルがない町も増えてきました。
そのため、この頃から休憩は1日1回だけになる日も多くなっていきます。

ビジャマヨール・デル・リオで休憩と新しいクレデンシャルを購入
この日の休憩は、10時頃にビジャマヨール・デル・リオ(Villamayor del Río)のBar Tienda Villamayor。
ここでコーヒーを飲みながら一息つきました。

6時半から歩き始めて最初の休憩だったので、ほっとしました。
また、クレデンシャルのスタンプを押すスペースも少なくなってきたため、新しいクレデンシャルを2ユーロで購入。

いつの間にかスタンプをたくさんもらっていたのだと感じました。
壁アートが印象的だったベロラド
途中で通ったベロラド(Belorado)は、とても印象に残った町の一つです。

街中にはさまざまな壁アートがあり、カミーノを歩く巡礼者を描いたものや、靴職人の仕事を描いたものなどを見ることができました。
ベロラドには、街の歴史や伝統をテーマにした壁画を巡る「Paseo del Arte(アート散策路)」があり、靴職人やカミーノ、地域の文化などを題材にした作品が街のあちこちに描かれています。
参考サイト
・ベロラド市公式サイト「Paseo del Arte」
靴職人を描いた壁画もあり、地域に根付いてきた伝統的な仕事を知ることができます。

カミーノを歩いていると、ただ通り過ぎるだけでは気づかないような、その土地ならではの歴史や文化を壁画から知ることができるのも面白いところです。


日本人オスピタレロ・森知子さんとの出会い
その後も歩き続けましたが、途中になかなかカフェやバルが見つからず、トイレに行ける場所がありません。

リンと相談し、トサントス(Tosantos)のAlbergue Parroquial de Peregrinosへ立ち寄り、トイレを借りることにしました。
イーサンはそのまま先へ進み、ルーカスは近くで待っていてくれました。
アルベルゲでは、名物オスピタレロと、日本人オスピタレロの森知子さんにお会いすることができました。


森知子さんは、カミーノに関する本「カミーノ!女ひとりスペイン巡礼、900キロ徒歩の旅」も執筆されており、このアルベルゲで2週間オスピタレロとして活動されているとのことでした。
少しだけお話をさせていただきましたが、とても気さくな方で、本当なら宿泊してもっといろいろなお話を聞いてみたいと思いました。
しかし、この日は巡礼仲間と一緒にビジャフランカ・モンテス・デ・オカまで歩く予定だったため、お礼を伝えてアルベルゲを後にしました。
偶然立ち寄ったアルベルゲで、日本人のオスピタレロの方に出会えたことは、とても印象に残りました。
その後、リンと歩きながら森さんの話をしました。
私は、それまでカミーノは「自分が歩くもの」という意識が強かったのですが、日本人のオスピタレロに出会ったことで、巡礼者として歩くだけではなく、オスピタレロとしてカミーノに関わることもできるんだという新しい視点を持つようになりました。
私自身、何日もカミーノを歩いてきたことで、疲れてアルベルゲに到着した巡礼者の気持ちや、宿でどんなことをしてもらえたら嬉しいのかも、少しずつ分かってきました。
そう考えると、今度は自分がオスピタレロとして巡礼者を迎え、もてなす側になることにも魅力を感じました。
「何度もカミーノを歩く人がいるのは、歩くだけではなく、こういう形でもカミーノと関わり続けたいと思うからなのかもしれない」
そんなことを考えながら、再び仲間との道を歩きました。
ビジャフランカ・モンテス・デ・オカに到着
この日の宿はHotel Restaurante San Antón Abad。
リンだけは事前に予約をしていましたが、私、ルーカス、イーサンは予約をしていませんでした。
先に到着したイーサンが、私とルーカスの分までベッドを確保してくれていて、本当に助かりました。
14時頃にはアルベルゲへ到着。
寝不足に加えて日中の暑さも重なり、この日はかなり疲れていました。
カミーノでは、アルベルゲに到着した後、街を歩いたり、バルやカフェで過ごしたり、昼寝をしたりと、それぞれ思い思いの時間を過ごします。
私はこれまで、アルベルゲに到着するとシャワーを浴びて洗濯をしたり、街を散策したりしていて、昼寝をしたことはありませんでした。
この日はシャワーを浴びて洗濯を終えると、さすがに疲れていたので、カミーノを歩き始めてから初めて昼寝をすることにしました。
ベッドに横になると、外から入ってくる風がとても気持ちよく、気温もちょうどいい。
そのまま眠りにつき、気がつけば2時間ほど経っていました。
カミーノを歩き始めてから初めての昼寝でしたが、「こんなに気持ちいいなら、もっと早く昼寝をすればよかった」と思うほど。
たくさん歩いた後に、心地よい風を感じながら何も考えずに眠る時間は、とても贅沢に感じました。
エマとの思いがけない再会
昼寝をしていると、どこか聞き覚えのある声が聞こえてきました。
目を覚まして確認すると、そこにはエマの姿が。
思わず飛び起きて、二人でハグしました。
3日ぶりの再会です。
もうこのまま別々のペースで歩き、お互い会えないかもしれないと思っていたので、本当にうれしい再会でした。
到着後、リンがエマにアルベルゲの場所を伝えてくれていて、同じアルベルゲに来ることになりました。
5人で囲んだ夕食と靴下の持ち主探し
夕食は、Nuevo Meson Albaで、ルーカス、リン、イーサン、エマと5人で食事をしました。

その後に立ち寄ったバルでは、ナヘラで出会った日本人ご夫妻と再会。
以前、ナヘラのアルベルゲで預かったmont-bellの靴下について尋ねてみると、ご夫妻のものではないとのことでした。
さらに話を聞いてみると、ナヘラにはもう一組、日本人ご夫妻が宿泊していたそうで、その方たちの忘れ物かもしれないことが分かりました。
持ち主が見つかる可能性もあると思い、もう少し靴下を持って歩くことにしました。
また、ご夫妻と一緒にいた日本人男性とも情報交換をすることができ、短い時間でしたが楽しいひとときになりました。
その後は巡礼仲間のもとへ戻り、翌日の予定を5人で相談しながら過ごしました。
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カミーノ フランス人の道 10日目|アゾフラからグラニョンへ|寄付制アルベルゲで過ごす特別な一日カミーノ・デ・サンティアゴ「フランス人の道」10日目の体験記。アゾフラからグラニョンまで約22kmを歩き、有名な寄付制アルベルゲに宿泊。巡礼者との交流やコミュニティディナー、ろうそくの灯りに包まれた特別なミサなど、心に残った一日を紹介します。
寝不足でも心が満たされた一日
この日は寝不足で朝から体が重く、27kmを歩き終える頃にはかなり疲れていました。
それでも、日本人オスピタレロとの思いがけない出会いや、エマとの再会、そして巡礼仲間との楽しい夕食など、心が温まる出来事がたくさんありました。
何より、カミーノを歩き始めてから初めて経験した昼寝が、この日の一番の思い出になりました。
たくさん歩いた後に、心地よい風を感じながら眠る。
そんな何気ない時間に、カミーノならではの贅沢を感じた一日でした。
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